SEINAN TODAY
2024.02.27
詩ってなあに?
今日は図書館よりSEINAN TODAYをお届けします。
詩を読んだり書いたりしたことのある子は多いと思いますが、詩そのものについて考える機会はあまり多くないでしょう。『詩ってなあに?』は、詩とは何かを子どもたちと考えていくうえでぴったりの絵本です。今回は、この絵本を4年生と一緒に読んだときの、子どもたちの発見をお伝えしたいと思います。
■絵本『詩ってなあに?』の内容
「詩って なんだろう?」と思ったダニエルが、7匹の生き物たちに「詩ってなあに?」と訊ねていくお話です。例えば、くもは「あさつゆのきらめき」、ハイイロリスは「おちばの かさこそと なる おと」、かえるは「ぴょんっと とびこみたくなる ひんやりとした みず」が「詩」だと答えます。自分の「詩」を見つけたいダニエルは、「ゆうひに あかく そまった いけ」を眺めているとき、「こころが すみわたっていくような き」がして、「これが ぼくの 詩なのかも・・・・・・」と考えます。
■「詩って何だろう?」~子どもたちの考え~
絵本を読む前に「詩ってなんだと思う?」と子どもたちに訊ねると、「リズムをもった言葉」「短い言葉で表したもの」といった、「どう表すものか」に関する発言がありました。絵本を読んだ後、登場人物たちの「詩」や、彼らがそれをどうして「詩」だと思っているのかを手がかりに、改めて詩とは何かを考えてもらうと、次のような考えが出てきました。
・自分の好きなものや大切なもの、すばらしいと思うものを表したもの。
・短いけれど心が温まり、その時の気持ちを表せるもの。
・自分が思った、きれいですてきな気持ちを短い文で表すことができるもの。
・詩は自分の思いや感動を表していて、みんながそれぞれの詩をもっている。
・詩は身近にある。
子どもたちは、詩について、「どう表すものか」という視点だけでなく「何を表すものか」という視点で考えていくことができました。また、「みんながそれぞれの詩をもつ」「詩は身近にある」という大切な発見をしている子もいました。
■あなたの「詩」は何ですか?
生き物たちやダニエルが教えてくれた「詩」にならって、子どもたち自身の「詩」についても考えました。子どもたちは、こんな素敵な「詩」を教えてくれましたよ。
・お母さんが帰ってきたら、私にだきついてくれること
・ベランダからながめる、いつものような景色
・本の紙のにおい
・おひさまでひかるサッカーグラウンド
・ボールがバットにあたる音
・結婚式の鐘の音
・手を広げて飛んでいるように見える飛行機
・花畑の中でかわいく飛ぶちょうちょやハチ
・月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、日曜日、いつもみんなを見ているがいつもみんな違っていること
さて、みなさんにとっての「詩」は何でしょうか。ぜひ、あなた自身の「詩」も見つけてみてくださいね。